新型MacBook Proを使い始めて、無線LANの速度が大きく向上しているのが感じられるのですが、ことNASのアクセスが遅いという問題が発生しました。
SMB接続での速度がたったの10MB/s…
このトホホな事態を解決した忘備録です。
Contents
新型は無線で1Gbps出る!
なんと新型MacBookProは無線ルーターが対応していればギガビットでつながる事がわかりました。
ネットワークのステータス取得には「ネットワークユーティリティ」を使います。
(ネットワークユーティリティはSpotlightで検索すると出てきます)
Sierraからファイルの保存場所が変わった気がします。
で、無線のリンク速度をみてみると、1Gbit/秒 (1Gbps)と表示されてます。
おおっ! ついにMacBookもギガビットの時代に。
ちなみに無線ルーターはNECのAterm WG1800HPというものを使ってます。
でも、SMB接続のNASで速度が遅い!
無線はメチャクチャ早くなってるのですが、NASにアクセスするとかなりのもっさり感。
デジカメのRAW画像なんかを保管しているのですが、開くまでに相当時間が掛かります。
NASはReadyNasを使っており、SMBでマウントしたドライブの読み書き速度がこれ↓
MacOS Sierra
Read 16MB/s
Write 9MB/s ちょいしか出ていません。
これじゃあUSBメモリより遅い
リンク速度は1Gbpsなので、MB/sに直すと130MB/sくらい。
130MB/sは理論値なので無理としても半分の60MB/s程度は欲しいところ。
ちなみにWindows10から有線で同じNASにアクセスした時のスピードはこんな感じ。
Windows10 DisktopPC
Read 55MB/s
Write 38MB/s
どうやらMACだけの問題の様です。
ちなみにAFP接続でNASにつなげるとこうです↓
AFP
Read 40MB/s
Write 30MB/s
スピードは出るようになりますが、AFP接続だとFinderでの表示が明らかに遅く使い物になりません。
AFPは開発も終了しちゃってるしね。。
有効な解決策は?
他のサイトを参考にすると delayed ackをゼロにするのが良いという所が多いのですが、
試して見た限りmacOS Sierraではあまり効果を感じられませんでした。
こんな時は海外のApple掲示板を覗くのが吉です。
そこで見つけた解決策はこれ↓
速度を上げるにはSMB接続のパケット署名を無効にする
なんとこの回答は日本語のサポートにもありました。
しかし題名の付け方が微妙で検索にも出てきません。
だれもこんな件名で検索せんでしょ。
クライアントとサーバが安全なネットワーク上にある場合は、パケット署名を無効にすることができます。
SMB 2 接続または SMB 3 接続を利用する際は、パケット署名はデフォルトで無効になります。以下に該当する場合は、パケット署名を無効にすることを検討してください。
他社サーバに接続するとパフォーマンスが低下する。
パケット署名に対応していないサーバに接続できない。
他社デバイスを macOS SMB サーバに接続できない。
パケット署名を無効にすると、SMB 接続のセキュリティが低下します。クライアントとサーバが両方とも安全なネットワーク上にある場合に限り、パケット署名を無効にしてください。
「安全なネットワーク上にある場合」はとの前提付きですが、パケット署名を無効にすることで
NASへのアクセス速度が劇的に改善するとの事。
で、このパケット署名を無効にするやりかた。
Launchpad > その他 >ターミナルを開いて次のコマンドを打ち込んで行きます。
sudo -s ※パスワード入力 echo "[default]" >> /etc/nsmb.conf echo "signing_required=no" >> /etc/nsmb.conf exit
速度が劇的に改善した!
このパケット署名を無効にしたことによる効果がこれ↓
MacOS パケット署名無効
Read 61MB/s
Write 35MB/s
なんと自作のWindowsデスクトップマシンより高速になりました。
Readで60MB/sも出ていれば通常の使用でストレスを感じる事はありません。
どでかいRAW画像なんかも一瞬で開くようになりました。
これで快適にNASを使うことができるというものです。
しかし、ユーザーがこんな事をしなくてもそれなりのSpeedが出るように出来ないものか。
今回の検証に使用したMacは新型で限りなく全ての設定はデフォルトです。
この辺の作り込みは、Appleの今ひとつ弱い所ですね。
2017年5月10日追記
どうやらこの設定はOSのアップデートを行ったりすると消えてしまう様です。
速度が元に戻ってしまった場合、再度ターミナルでコマンドを入力してください。
おまけ 新型MacBook ProのSSDは超高速
ちょいと愚痴ってしまいましたが、Macの凄え所。
読み書きのベンチマークにはBlackMagic Disk Speed Testを使いましたが、新型MacBook ProのSSDをテストするとこんな感じに↓
MacBookPro 15 Late2016
Read 2000MB/s
Write 1435MB/s
Readは振り切ってしまった。すんげぇ どんだけ早いんだい! 一瞬でテストが完了しちゃったよ。
どうりでサクサク動く訳です。
新型MacBookPro
NASアクセス以外の不具合は何にもなく、既にわたしのメインマシンになってます。
今日はこんなところで。