Gmailに送ったメールが遅延する場合に確認する5つのこと

folder_openPC・スマートフォン

Gmailに送ったメールが届くまでに時間がかかる場合や届かない場合があります。
遅延は短いと数分、長ければ70時間!こんなに後にメールが届くのでは使い物になりませんよね。

他のメールアドレス宛に送ると問題なく受信できるのに、Gmailに送った場合のみ遅延する。
それはメールの設定がまずくてGmailにスパム扱いされているからかも知れません。

数分〜数日に及ぶ遅延は、主にレンタルサーバーの送信側メール設定やドメインの設定が適切でない場合に発生します。

ここではGmailにメールが送れない、遅延する場合に確認すべき項目を紹介します。

 

1. メールヘッダーのSPFレコードを確認する

Gmailにメールが届くけど遅延するという場合はまずメールヘッダーを確認してください。

やり方はPC版Gmailを開いて

  1. ヘッダーを確認するメールを開く。
  2. 返信アイコン 返信 の横にあるメニュー をクリック。
  3. [メッセージのソースを表示] をクリックします。

 

そうするとこんな感じでメールヘッダーが表示されます。

注目して欲しいのは「SPF」の項目。

ここがPASSとなっていればOKです。上記は送ってから3秒後に配信されてます。

 

もしSPFがFAILやSOFTFAILになっていればアウト。

上記スクリーンショットだと76543秒後(約21時間後)に配信となっており、これでは使えないということになります。

・FAILの場合は迷惑判定でメール自体が届かない、もしくはスパムフォルダ行きのケースが多いです。

・SOFTFAILだと優先度が大幅に下げられ届くまで時間が掛かるケースが多い。

 

Gmailではメールサーバーの署名とでも言うべきSPFレコードの無いメールやSPFが正しく設定されていないメールは優先度を下げ、場合によってはスパム扱いをします。

メールアドレスは比較的簡単に偽造できてしまうのですが、ドメインのIPアドレスを偽造するのは難しいので、こうした判断をGmailは用いているのでしょう。

SPFレコードはほとんどのレンタルサーバーのDNS設定で設定できるので正しく設定されているか、まずは確認してみてください。

 

2. メールヘッダーから遅延サーバーを調査する

上記のメールヘッダーを↓のツールにコピペをするだけで遅延しているサーバーを確認することが出来ます。
G Suite Toolbox Messageheader

これでどこのサーバーで遅延しているかを確認できます。

実は送信元のレンタルサーバーが遅延していた。。なんてのもよくある話です。

遅延の原因はGmailサーバーよりも、送信元のサーバーの確率が圧倒的に高いので自分のメールサーバー管理者に問い合わせてみるといいでしょう。

 

3. メールの送信元、返信先、配信サーバーの設定を確認する

これはメールの基本的な設定ですが、メール送信元の

・送信メールアドレス設定

・返信先メールアドレス設定

・配信サーバーのIPアドレス(SPFレコード)

この3つが揃っていないと迷惑判定の確率が上がります。

○○○@it-studio.jp というメールから送信したとして、そのメールに返信すると別のドメインになっていたり、バウンスアドレスが別サーバーになっていないかの確認が必要です。

SPFレコードがあっても、送信先、返信先、バウンスアドレス、配信サーバーIPなどの条件が外れると迷惑判定の確率が上がるという事。

すなわちGmailを欺くのは難しいのです。正しく設定しましょう。

 

4. Mail-Tester.comでメールをチェック

ここまで色々チェックしたけどよく原因が分からない場合はMail-Tester.comを使ってメールをチェックしましょう。

Mail-Tester.comは無料で使えるメールの品質チェックサービスです。
(無料なのですが、1日10通までの制限があるので最終チェックに使いましょう)

 

Mail-Tester.com

 

使い方

Mail-Tester.com を開いて表示されているメールアドレスに自分のメールから送信します。
(ブラウザウインドウは閉じずにそのままにしてください)

空メールだと正しく判断できないので件名や本文もそれらしく入れてください。

メールを送信したら1分くらい待って、「Then Check your score」をクリックします。

そうすると自分のメールの品質スコアが表示されます。

画像は当店のメールのチェック結果です。10点満点!

点数が悪い場合は何が原因なのか、それぞれ詳細が見れますので確認してください。
これまでの経験から点数が8点以下だと結構メールの到達率が下がります。

 

5. 自分のドメインがRBLやCBLに入っていないかチェック

これは共用型のレンタルサーバーに多いトラブル。

RBL、CBLというのはメールのブラックリスト。

 

自分のドメインがブラックリストに入っているかどうかは↓で確認出来ます。

http://www.anti-abuse.org/multi-rbl-check/

自分には何も覚えが無くても、同じ収容サーバーの他ドメインが何かをやらかしてブラックリストに入れられてしまった場合、IPアドレスがブラックリストに登録されます。

そうすると同じサーバーIPを使っている自分のドメインからのメールもブロックされてしまうという訳。

 

以前あったトラブルとして、クライアントさんと同じ収容サーバーのドメインが長いこと放置されていたようで、ウイルスに感染。スパムを撒き散らしていたため、CBLに登録されました。

CBLにはサーバーのIPアドレスが登録されてしまったので、同じサーバー内の全てのドメインが影響を受け、メール送信してもスパム扱いされてしまうという事に。

 

こうなったらサーバーの管理者に連絡してCBLの解除を申請してもらうしかありません。怖いですねぇ。

 

自分と同じサーバーに他にどんなホームページ(ドメイン)が収容されているかはIPアドレスを調べる事で判断できます。

変なサイトと同じにならないことを祈るのみです。

メールの重要度が高い方はWEBサイトとは別のメールサーバーを使うというのも手ですけどね。

 

更にメールの到達率を上げる方法

遅延が直ったら、今度はメール自体の到達率をあげる工夫をしてみましょう。
到達率は送った相手のメールボックスに届く確率です。

メールという通信手段はこんなに普及しているのに実は到達率が100%ではありません。

迷惑メールに振り分けられてしまったり、メール自体がブロックされて届かない事もあります。

このメールの到達率を上げるにはメールの品質を上げる事。これに尽きます。
今の所品質を上げる手段はズバリ、DKIMとDMARCです。

私のメールは1の手順でメールヘッダーを確認するとSPFの下に「DKIM」と「DMARK」という項目があります。

これらはメールに付与されるサーバーの電子署名です。
ざっくり簡単に説明するとSPFがIPアドレスで認証するのに対して、DKIMはメールサーバーとDNSの双方による認証なのでより信頼性が高い方式です。

難点はその仕組み上、固定IPでないと難しい方式なので通常のレンタルサーバーでは実現が難しい事。
固定IPを持ちつつ、IPアドレスの逆引きができるVPS、専用のメールサーバーなどで利用できます。

Google WorkSpaceのGmailなどもDKIM,DMARK対応ですが、如何せん1アドレス毎に月額費用が掛かるので、メールアドレスを複数運用されている場合は、VPSの方が安く済みます。

通常はSPFレコードだけでも良いですが、更にメールの到達率を上げたい方は特にDKIMを気にしてみてください。
感覚として数%程度到達率の向上が見込めます。

 

 

以上 Gmailに送ったメールが遅延する場合の確認方法でした。参考にしてみてください。

Share Me!

前の投稿
2018大人の自作PC Core i7 Coffee Lakeで5年ぶりに組んでみた結果
次の投稿
2021年20H2対応 windows10を快適に使うための おすすめ設定8選!

関連記事

keyboard_arrow_up